ANOBAR8 第6回 アノバーエイト(ANOBAR 8)のコンセプト

anodos
デザイン的にも格好良いアノドス文字

私はIT用語に疎いので、少し翻訳しながらANODOS社のコンセプトを転載してみました。

——原文ここから——

私がソフトウェア(コンピュータを動作させる手順・命令をコンピュータが理解できる形式で記述したもの。※1参照)とサービス(あるコンピュータから通信ネットワークを通じて別のコンピュータへ提供される何らかの機能や、そのような機能を実現するソフトウェアなどのこと※1参照)の開発に携わりはじめた1990年代初頭、開発者たちは日々の業務に明るい未来を感じていました。この時代、OSや通信プロトコル(ネットワークを介してコンピュータ同士が通信を行う上で、相互に決められた約束事の集合。※1参照)の標準化が進み、ソフトウェアとサービスは世の中を変える原動力へと変貌を遂げたのです。しかし、開発を手がけるほど私は限界を知り、こう確信するに至りました。“ともにハードウェア(コンピュータを構成している電子回路や周辺機器などの物理的実体※1参照)を手がけなければ、創造的なプロダクト(製品)を生み出せない”と。開発者の方々なら、きっと共感してくださるでしょう。しかし、実行には大きなハードルがそびえてしまったことも、おそらくご理解いただけるはずです。

コンピュータシステムが高度化すると共に、プラットフォーム(あるソフトウェアやハードウェアを動作させるために必要な、基盤となるハードウェアやOS、ミドルウェアなどのこと。※1参照)としての完成度も高まりました。モジュラー(端子※1参照)化されていくアーキテクチャ(ハードウェア、OS、ネットワーク、アプリケーションソフトなどの基本設計や設計思想※1参照)の中で、開発者たちは自らの専門分野を深化させると共に、業務スケールを拡大させ、プラットフォーム導入の正しさを再認識しました。しかし一方でデメリットを指摘しなければなりません。自らの領域に没頭できる環境が、やがては開発者の想像力を奪っていったのではないでしょうか。プラットフォームが成熟すればする程に、少なからずの開発者が“垣根を越えること”の困難さをおそれ、垣根の向こうや全体像を思い描く機会を手放していきました。実は、私自身もその一人だったのです。

しかし、ある日私は“オートマタ”に出会いました。簡単に言うと、これはゼンマイ仕掛けで動く“からくり人形”であり、初歩的なプログラムを搭載したロボットの先駆けでした。開発者たちが忘れた“ハードウェアとソフトウェアの創造的融合”に200年前の先人たちは果敢に取り組んでいたのです。しかも、彼らの作品は当時の人ばかりでなく、21世紀の子供たちを惹きつけるほどに魅力的な存在でした。美しいオートマタに私は強い衝撃を受け、こう考え直したものです。かつて実現できたものが21世紀に不可能なはずはない、と。

かくして、私はかつての確信 「ハードウェアとソフトウェア、サービスを統合した魅力的なプロダクトの提供」 に立ち返ります。もちろん私自身、その困難さは理解しています。創造的融合には労力とコストが必要ですし、達成には長い時間を要するでしょう。

最初の試みは拙いかもしれません。しかし、私ひとりではなく、理想を持った開発者たちが集えば、やがては心躍るようなプロダクトを創造できるはずです。200年前に形となったものが、今できないはずはないのです。では、そのために私は今何をなすべきか。至った結論とは、恐れずに初めの第一歩を踏み出すこと、できるだけ多くの人々に参加を呼びかけることでした。

そのための器こそ、アノドスです。確かに会社としての形態を取ってはいます。しかし、アノドスの本質とはハードウェア、ソフトウェア、サービスの開発者と、お客様に開かれている創造的なコラボレーションユニットです。その目的はただひとつ。理想と情熱を持ち寄って、200年後の人々を微笑ませるようなプロダクトを創造していくこと。私の言葉にシンパシーを覚えた皆さんと、アノドスという器を満たしていくことを願ってやみません。

——原文ここまで——

原文引用元
http://anodos.co.jp/concept/index.html

※1 IT用語引用元
http://e-words.jp/

どうやらANODOS社の目標としては「200年後の人々を微笑ませるようなプロダクトの創造」であり、具体的には「ハードとソフト、そしてサービス(ネットワーク)を統合した魅力的製品の開発」という事のように受け取れます。そして開発に当たっては「多くの人から垣根を越えたアイデアを募る」という事なのかもしれません。大雑把に解釈すれば「現代のオートマタを創造する」という事でしょうか。こうなると「オートマタ」が気になってきます。200年前のオートマタ開発者はどのような人物で、どのような環境が与えられていたのでしょう。次回はオートマタの歴史を調べて行きたいと思います。それでは。

Comments are closed.